あなたの預金は、あなたの現金じゃない!

最終更新: 2020年8月3日

「何も考えずに貯金をして年金を納めていれば、

貯金と年金の利回りで老後は安心して暮らせる」という時代は、

おそらく来ないでしょう。

時代に合わせて、これからは自分の頭で考えて、運用して増やす必要があります。

時代は変化している

戦後の日本を立て直すためには、最も効率的な方法として、

金融機関が国民からお金を集めて企業に貸し出し、産業を活性化させることでした。

結果的に、国民の預金に支えられて

日本は高度経済成長を遂げたのです。

預金者へのリターンとして金利も高く、

人は金融機関にお金を預けているだけで、

資産を増やすことができた時代がありました。

「質素倹約こそが美徳」という考え方は、

戦時スローガンとして掲げられ、知らず知らずのうちに

日本人の中に刷り込まれていました。

終戦後の「お金はコツコツ働いて貯めるもの」という形に姿を変えて、

刷り込まれ続けます。

質素倹約は美徳ですが、銀行預金でなければならい必要はあるのでしょうか?

直接金融 vs 間接金融

多くの人はあまり意識していないかもしれませんが、

預金は運用の一種で、間接金融の仕組みです。

預金者は、金融機関を通して、間接的に企業に投融資しているのであり、

株や債券などを買った人が配当や利息を得るのと同様、

「金融機関にお金を預ける」ことによって、利息を得ているわけです。

言うまでもなく、今は預金は、最も効率が悪い運用方法です。

預金している目的は特になければ、自分のお金を使って直接運用する権利を実質タダで銀行に渡していると同じ。

あなたの預金は、あなたの現金じゃない

日本では1971年に「預金保険法」が制定され、「ペイオフ」制度が導入されました。

ペイオフとは、

「銀行が経営破たんした場合、預金保険機構に積み立てた保険金から、預金者に一定額の払い戻しを保証する」という制度です。

90年代前半でバブル崩壊後に金融不安が深まると、騒ぎが起こるのを防ぐため、

ペイオフの適用は1996年にいったん凍結され、

「国が預金の全額払い戻しを保証する」こととなりました、

しかし、

2005年には全面解禁されました。

国が預金の全額払い戻しを保証しないことになりました。

万が一銀行が破たんしても、保護されるのは、一人1金融機関につき、元本1000万円とその利息分までに限定されるのです。

極端な話ですが、

1億円の現金を家にある場合は、それは紛れもなく1億円の価値です。

一方、

銀行に1億円に預けて、1億円の預金になった翌日、銀行が破たんしてしまった場合は、

預金保険制度によって、あなたの1億円は1千万円になってしまいます。

1万円札の価値は、日本銀行が保証してくれます。

1万円預金の価値は、預けた金融機関が保証してくれます。

日銀と日本の銀行、どちらがより信用できますか?

選択肢は日銀と日本の銀行だけじゃないことにお気づきでしょうか?

預金でも、現金でも、インフレ負け

日銀は2%のインフレ目標を定めて行動しながら、

様々な経済政策を導入しています。

なぜインフレ目標が必要かというと、

端的に言えばインフレよりデフレのほうが経済への打撃が大きいからです。

現在、日本の食料自給率は約4割、エネルギー自給率は1割未満でです。

海外からの輸入に頼っており、年々、増加の傾向にあります。

今後の日本の状況を考えると、円安が進むでしょう。

円安が進むにつれ、

輸入品の価格が上昇するのも想像できるかと思います。

何もしなければ、購買力が落ちて、資産が目減りしていくだけです。

資産保全の意味で、少なくとも、インフレ負けしないように、運用する必要があります。

詳しく知りたい方は、お問い合わせください。